芸能人にとってブログにフェイスブック、ツイッターといったソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を使ってファンと交流するのが、
当たり前になった昨今。
「かつては“スター”と呼ばれ、手の届かない憧れの存在だった芸能人も、最近では一部の大物を除いてはカリスマ性よりも、
親近感が人気の重要なバロメーターになっています。多くの芸能人がSNSを通じて、ファンと気軽にコミュニケーションをとるのも
自然の流れかもしれませんね」とは芸能評論家の三杉武氏。
そうした中、最近芸能人たちの間でファンとのコミニュニケ―ションツールとして人気を集めているのが、「Instagram(インスタグラム)」だ。
「『インスタグラム』は、2012年にフェイスブックが買収した写真共有サービスで、主にiPhoneやAndroid端末で利用できます。
撮影した画像を特定の相手と共有することができるツールで、なんと言っても写真に特化しているのが特徴です。
撮った画像は簡単に加工ができて、投稿の手順も簡単、『ツイッター』や『フェイスブック』との共有も可能で、愛用者が増えています。
全世界で2億人以上が利用していますよ」(ITジャーナリスト)。
つい最近も、米国の人気アーティストのレディー・ガガが病院で酸素マスクをつけている自身の写真を「インスタグラム」にアップし、
高山病を患っていることを告白して話題を集めた。
日本でも、女優の水原希子を筆頭に、ローラ、梨花、小嶋陽菜、長谷川潤などが同ツールを愛用している。
フォロワー数は (
>>8月17日現在)は水原希子が140万、ローラが72万、梨花が56万、小嶋陽菜が45万、長谷川潤が39万と
上位陣に人気女性モデル、タレントがランクイン。男性有名人では、サッカーの香川真司が25万、松田龍平が11万(松田翔太は6万)と健闘しているものの、
“モデル勢”に大きく差をつけられている。
水原に関しては、「ツイッター」のフォロワー数が約38万人なのに対し、「インスタグラム」のフォロワー数が3倍以上と大きく上回っており、
モデルやアーティストなどの“オシャレ系芸能人”の愛用ぶりが目立つが、その背景にはどんな理由があるのか?
前出の三杉氏はこう分析する。「そもそも、タレントブログは、いわゆる“ブロガー”のようなしっかりと文章を書くのではなく一言、
二言のコメントに写真を掲載することが多かったので、インスタグラムは利用しやすさがあったと思います。
また、画像の撮影や加工が簡単にできるという点は大きいでしょう。自身のビジュアルや生活スタイル、世界観をアピールすることで
ファンを惹きつけるモデルやアーティストにとっては、“文字”よりも“画像”の方がその世界観を表現しやすいし、視覚に訴える方がインパクトを与えやすい」。
ブログが、「焼き肉を食べました」など、日常の報告が多かったのとは対象的に、「インスタグラム」では、写真を通じての世界観を発表の場となっている。
一方で、「インスタグラム」は収益性には欠けると言われている。「ブログが流行った大きな要因には、情報発信の場もありますが、
アクセス数(ページビュー=PV)数に応じてアフリエイト広告などの収入を得られる点も挙げられます。
月間PV数が1億2000万を突破した市川海老蔵さんや、元『モーニング娘。』の辻希美さんは1ヵ月あたり1億PV以上あり、
ブログの広告収入だけで月に数百万円を超えているという噂もあります。
一方の『インスタグラム』は、収益モデルではないため、ツイッター同様、純粋な発信する場になっています」(前出のITジャーナリスト)。
10年ほど前からブログが急激に普及し始め、タレント自身が情報発信するようになった昨今。
ITサービスは、情報の発信するツールから、個々をブランディングするためのツールへと変化している。
THE PAGE 8月18日(月)13時55分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140818-00000011-wordleaf-ent